ダウンの衣類は必ずクリーニング店に出すものと思いがちですが、私のダウンジャケットはいつも自分で洗濯しています。今回はお勧めのニクワックスでの手洗いをレポートしてみます。
私が野山に散歩に出かけるときの装いですが、
冬ならばアウターとして防水&透湿素材のジャケット(モコモコとした保温素材が入っていない薄手のもの)に加えて、そのインナーとして薄手のダウンジャケットを着ています。
薄手のダウンジャケットは軽くてコンパクトにたためるので機動性抜群。
以前はフリースを中に着ていましたが、脱いだ時にかさばるので結構な邪魔者になってしまうんですね。
ところがダウンジャケットをインナーに使うようにしてからはそんなこともないです。
着用しない時はぎゅっと収納袋に詰めて、鞄の隙間に適当に入れて持ち運べますからね。
おまけにダウンジャケットはフリースよりも保温効果は格段に高いです。
鳥たちってホントに素晴らしいものを身にまとっているんだと実感できてしまいます。
冬に限らず、寒くなりそうな気配の時はとりあえずバッグの隙間に忍ばせておけば安心です。
ユニクロのウルトラライト ダウンジャケットは値段も安いので、インナー代わりに気兼ねなくバンバン使い倒しています。
さて前置きが長くなりましたが、ここから本題。
夏を除くスリーシーズンでは便利に使っているインナー用のダウンジャケット。
冬でも野山を歩くと汗をかくこともあるので汚れが気になります。
ダウンはクリーニング店に出さなければいけないようなイメージがあるんですが、頻繁にそんなことをしていたらお金がかかって仕方ないです。ユニクロのだったらすぐに新しいのが買えてしまいそう。
なので私はいつも自分で手洗いしています。
洗濯に使うのはニクワックスの
ダウン専用洗剤(NIXWAX DOWN WASH)と
撥水剤(NIXWAX DOWN PROOF)。
ニクワックス(NIKWAX)というのはイギリスのメーカーです。
イギリスは山歩きの好きな人が多くいるお国柄。そして雨の多い気候ということもあるのか、このニクワックスもアウトドア用品の撥水剤を製造しているメーカーとしてはかなり名の知れたところです。
ところでアウターに撥水性が役に立つのは容易に想像できると思いますが、インナーとして使うダウンにまで撥水処理を施すのはどうしてなのか?
その理由は二つあります。
一つは汚れをつきにくくするため。
もう一つの理由は、ダウンジャケットの中で結露した汗などの水分を素早く乾燥させるためです。
撥水処理を行うことで、生地や羽毛に水分が浸透しにくくなり、その結果、乾燥も早くなるというわけです。
洗剤のほう(
NIKWAX Down Wash)は生地に施された撥水処理の効果を落とすことなく、汚れだけを洗い落としてくれます。普通の洗濯洗剤は強力すぎて折角の撥水性能を損なうことになる、ということらしいです。
さて実際の洗濯、撥水処理はというと、案外簡単です。
<洗い方>
まず、バスタブに浅くぬるま湯を張って、この洗剤(
NIKWAX DOWN WASH)を溶かしたところへダウンジャケットを浸してもみ洗いします。
しばらくつけ置きしてもよいです。洗剤の量などは日本の販売代理店のウェブサイトを参考にするとよいです。PDF形式のマニュアルも配布していました。
ちなみに、この洗剤は洗濯機にもOKということですが、手洗いしたほうが使う量が少なく経済的なので私はいつも手洗いです。衣類を傷める心配もないし。
 |
もみ洗い中。普通に泡立ちます。
独特の匂いあり。 |
 |
暫くつけ置きした後。泡が消えると
水が汚れているのがよく分かります。 |
もみ洗いが終わったら、水で2回ぐらいゆすぎます。
その後、洗濯機で軽く脱水します。
<撥水加工>
洗濯が終わったら、乾燥。と行きたいところですが・・・
乾かす前に撥水剤(
NIKWAX DOWN PROOF)を使って撥水加工を行います。この撥水剤は洗濯の後、衣類が湿った状態で行います。
方法はというと、洗濯の時とほとんど変わりません。
バスタブに浅くぬるま湯を張って、適量の撥水剤をよく溶かしておきます。
そこへ衣類をいれてよく浸透させながら15分ぐらい漬け置きします。
その後はやはり水でゆすぎます。
撥水剤による白い濁りがなくなり、水が透明になったらOK。
<乾燥>
撥水加工が終わった衣類を洗濯機で軽く脱水して、乾かします。
ダウンの換装にはタンブラー乾燥がベストだそうです。
(ただし衣類についている表示に従うこと!)
やってみると分かりますが、洗濯したあとのダウンジャケットは中の羽毛が湿ってぺたんこになっています。
さらに手探りで生地の上からよく観察すると、羽毛が中で偏って団子状態になっているのもわかります。
タンブラー乾燥は、そんな団子状態の羽毛をふんわりと乾かしながら、元のように衣類全体にまんべんなく馴らしてくれます。
さらにテニスボールを一緒に入れて乾燥をかけると一層効果的だとか。
とここまで説明しておいて何ですが、自分はタンブラー乾燥はしていません。
自宅に乾燥器がないし、コインランドリーへ行くのも面倒なので・・・
どうするかというと、洗濯後のジャケットをできるだけ平らに置いた状態で陰干しします。
このままでは中の羽毛は偏ったままです。
おおむね乾いたら、あとは地道に・・・・・手でほぐします(汗
いつもはテレビでも見ながら気長にジャケットを揉んだり、時々振ったりして馴らしていきます。
中まで完全に乾かすには少し時間がかかるので、2日間くらい、暇を見てはこの作業をします。
しばらくの間使わずに保管するときは、さらに数日間風通しの良いところにかけて乾燥させたほうが良いと思います。
ちなみに
NIKWAX DOWN WASHは撥水処理の効果を損なわずに洗うことができるので、撥水処理は毎回ではくて1回おきぐらいで十分だと思います。
こうすることで撥水剤の節約もできますね。
クリーニングに出すより安いとはいえ、輸入品なので洗剤、撥水剤としては少々高価です。
洗剤、撥水剤ともに300mlと1Lのもの、さらに大きいのは4Lのボトルもあったと思います。
容量の大きいボトルで購入した方が割安なので、前述のとおり撥水処理を1回おきとかで行うのであれば、
洗剤を1L & 撥水剤を300ml の組み合わせて購入すると一番効率よく使えます。
以上、衣替えの後にほったらかしのダウンジャケットがあったら早めにきれいにしておくことをお勧めします!
※洗濯に自身のない方や高価なジャケットは迷わずクリーニング店へ依頼するのが無難です!
...